ワインの名前はマウンテン・デユー(Mountain Dew)。「山露」という意味だという。
山間部の畑で大事に育てられた山ブドウを原料にして作られる。だから、ふつうのブドウから作られるワインよりもはるかに濃い色をしている。製造元は「イースト・オブ・エデン(エデンの東)」。
ソウルから南東に向かって特急列車で三時間で、韓国一の高麗人参や松茸の産地として知られる豊基(プンギ)に到着。ワイナリーはそこから事で四十分ほどの集落、梧田里にあった。
いにしえの時代には仙人が住んでいたとの言い伝えもある地域だけに、何やら神々しい雰囲気さえ漂っている。 ワイナリーのオーナー廬鐘九(ノ・チョンクー)さん。もともとはソウルでサラリーマンをしていた。
「都会のやこしい人間関係に疲れ果て、大事な一生を過ごしてしまいたくはない」。そんな思いでソウルを飛び出し、夫人とともにここに移り住んだのは一九九三年のことである。
独学でブドウの栽培方法やワイン醸造の方法を学び、大学時代の友人のアドバイスを受けながら、試行錯誤の繰り返しとなる。そして一九九七年、やっとのことで「マウンテン・デュー」が誕生した。
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右端の方はデンス・ギャスティン氏。
「オックスフォードコンパニオン」の編集者及びワインライター。
ジャンシス・ロビンソンやヒュー・ジョンソンなどとともにワインに関するあらゆる文献に取り組んでいる。
山ぶどうについても精通しており、日本国内の山ぶどうワインにも詳しい。
左端はマウンテンデューの生みの親、廬さん。
中央は、わが社のシニアソムリエ! |
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